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2017年1月22日に実施されました2級FP技能士試験の学科試験問題の解答速報からポイントとなる事項を学習します。ここから、さらに詳細な内容であったり、関連する事項などについて、学習のきっかけとなればと考えます。
なお、試験問題の全文と模範解答は、 一般社団法人 金融財政事情研究会 の http://www.kinzai.or.jp/
また、試験問題と解答については,特に指示がない限り、2016年10月1日現在施行の法令等に基づいています。
問題31~問題40(タックスプランニング)について、模範解答と照合の上、公開しています。
問題 31 所得税の原則的な取扱いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 不適切です。 『個人事業主の所得税の計算期間については』、1月1日から12月31日までの1年間です。
2. 不適切です。 『課税総所得金額に対する所得税額は、所得金額』に応じた累進税率を乗じることにより計算します。
3. 不適切です。 『所得税は、納税者の申告』による申告納税方式を採用しています。納税者が所得や納付すべき税額を計算します。
4. 適切です。 『所得税は、総合課税、源泉分離課税または申告分離課税のいずれかの課税方法により課される。』
問題 32 所得税における各種所得の金額の計算上、控除される金額に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、所得に係る収入金額については、いずれも最小限控除される額を超えているものとする。
1. 適切です。 『利子所得の金額の計算上、収入金額から控除される金額はない。』
2. 適切です。 『給与所得の金額の計算上、収入金額からその収入金額に応じて計算される給与所得控除額が控除される。』
3. 不適切です。 『退職所得の金額の計算上、収入金額から』勤続年数『に応じて計算される退職所得控除額が控除される。』
4. 適切です。 『公的年金等に係る雑所得の金額の計算上、収入金額からその者の年齢と収入金額に応じて計算される公的年金等控除額が控除される。』
問題 33 Aさんの平成28年分の所得の金額が下記のとおりであった場合の所得税における総所得金額として、 最も適切なものはどれか。なお、▲が付された所得の金額は、その所得に損失が発生していることを意 味するものとする。
事業所得の金額 350万円(総合課税に係るものである) 不動産所得の金額 ▲100万円(不動産所得に係る土地の取得に要した負債の利子の額60万円を必要経費に算入している) 雑所得の金額 ▲80万円
1. 不適切です。 『170万円』
2. 不適切です。 『250万円』
3. 不適切です。 『270万円』
4. 適切です。 『310万円』 不動産所得に係る土地の取得に要した負債の利子の額60万円は損益通算の対象となりません。雑所得は損益通算の対象となりません。
問題 34 AさんおよびAさんと同居し生計を一にする親族の平成28年分の所得の金額は下記のとおりである。この場合のAさんの平成28年分の所得税における扶養控除の額として、最も適切なものはどれか。なお、年齢は平成28年12月31日現在のものとし、記載のない事項については考慮しないものとする。
- Aさん(49歳) :給与所得600万円
- Aさんの母(76歳) :雑所得(公的年金等)30万円
- Aさんの長男(14歳):所得なし
1. 不適切です。 『48万円』
2. 適切です。 『58万円』
Aさんと同居するAさんの母(76歳)は70歳以上の扶養親族(老人扶養親族)で、58万円の控除額が適用されます。Aさんの長男(14歳)は、16歳未満の扶養親族で、控除額はありません。
3. 不適切です。 『86万円』
4. 不適切です。 『96万円』
問題 35 次のうち、所得税において税額控除に該当するものはどれか。
1. 不適切です。 『小規模企業共済等掛金控除』は所得控除です。
2. 不適切です。 『生命保険料控除』は所得控除です。
3. 適切です。 『住宅借入金等特別控除』
4. 不適切です。 『障害者控除』は所得控除です。
問題 36 所得税における青色申告に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『不動産所得、事業所得または山林所得を生ずべき業務を行う者は、納税地の所轄税務署長の承認を受けて、青色申告書を提出することができる。』
2. 不適切です。 『すでに業務を行っている者が、その年分から新たに青色申告の適用を受けようとする場合には』、その年の『3月15日までに「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。』
3. 適切です。 『その年の1月16日以後新たに業務を開始した者が、その年分から新たに青色申告の適用を受けようとする場合には、その業務を開始した日から2ヵ月以内に「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。』
4. 適切です。 『青色申告者は、所定の帳簿書類を備え付け、取引を記録し、その帳簿書類を一定期間保存しなければならない。』
問題 37 次に掲げる費用等のうち、法人税における各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入されるものとして、最も適切なものはどれか。
1. 適切です。 『法人が役員に対して支給する給与のうち、定期同額給与(不相当に高額な部分の金額など一定のものを除く)に該当するもの』
2. 不適切です。 『減価償却費として損金経理した金額のうち、償却限度額を超える部分の金額』は損金算入されません。
3. 不適切です。 『法人住民税の本税』は損金算入されません。
4. 不適切です。 『事業税を延滞したことにより支払った延滞金』は損金算入されません。
問題 38 消費税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『その課税期間の基準期間の課税売上高が1,000万円以下で、かつ、特定期間(原則として前事業年度の前半6ヵ月間)の課税売上高が1,000万円以下の法人は、原則として消費税の免税事業者となる。』
2. 不適切です。 『「消費税課税事業者選択届出書」を提出して消費税の課税事業者となった法人は、事業を廃止した場合を除き、原則として』2年間『は消費税の免税事業者となることができない。』
3. 適切です。 『設立1期目で事業年度開始の日における資本金の額が1,000万円以上である新設法人は、消費税の課税事業者となる。』
4. 適切です。 『消費税の課税事業者である個人事業者は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月31日までに納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。』
問題 39 会社と役員間の取引に係る所得税・法人税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『会社が所有する土地を適正な時価よりも低い価額で役員に譲渡した場合は、その適正な時価と譲渡価額との差額はその役員への給与として取り扱われる。』
2. 適切です。 『会社が所有する土地を適正な時価よりも高い価額で役員に譲渡した場合は、その適正な時価と譲渡価額との差額はその会社の受贈益として取り扱われる。』
3. 適切です。 『役員が所有する土地を会社に譲渡した場合において、その譲渡価額が適正な時価の2分の1以上で時価未満であるときは、原則として、実際の譲渡価額により譲渡所得の金額が計算される。』
4. 不適切です。 『会社が役員に対して金銭を無利息で貸し付けた場合、役員に』通常の利息との差額が役員給与として所得税が課税されます。
問題 40 会社法上の計算書類および法人税法上の法人税申告書に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 不適切です。 『一定時点における企業資本の運用形態である資産と、その調達源泉である負債、純資産の構成を示す会社法上の計算書類の一つである』は、貸借対照表の説明です。
2. 不適切です。 『キャッシュ・フロー計算書は、キャッシュ(現金および現金同等物)を、営業活動、投資活動、財務活動の3つに区分してその収支を計算し、キャッシュの増減を示』しますが、会社法における計算書類ではありません。
3. 不適切です。 『貸借対照表の純資産の部の一会計期間における変動額のうち、主として、株主に帰属する部分である株主資本の各項目の変動事由を報告するために作成される会社法上の計算書類の一つである』は、株主資本等変動計算書の説明です。
4. 適切です。 『法人税申告書別表四は、損益計算書の当期利益の額または当期欠損の額に法人税法上の加算または減算を行い、所得金額または欠損金額を算出する明細書である。』