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2017年1月22日に実施されました2級FP技能士試験の学科試験問題の解答速報からポイントとなる事項を学習します。ここから、さらに詳細な内容であったり、関連する事項などについて、学習のきっかけとなればと考えます。
なお、試験問題の全文と模範解答は、 一般社団法人 金融財政事情研究会 の http://www.kinzai.or.jp/
また、試験問題と解答については,特に指示がない限り、2016年10月1日現在施行の法令等に基づいています。
問題11~問題20(リスク管理)について、模範解答と照合の上、公開しています。
問題 11 生命保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『低解約返戻金型終身保険の解約返戻金は、他の契約条件が同じで低解約返戻金型ではない通常の終身保険と比較して、保険料払込期間中は少ないが、保険料払込終了後は同水準になる。』
2. 適切です。 『収入保障保険の死亡保険金を一時金で受け取る場合の受取額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも少なくなる。』
3. 不適切です。 『外貨建て終身保険は、円換算支払特約を付加することにより、保険金等を円貨で受け取ること』ができますが、為替リスクを回避することができません。
4. 適切です。 『こども(学資)保険は、保険料払込期間中に契約者が死亡し、保険料の払込みが免除となった場合であっても、契約は有効に継続し祝金や満期保険金を受け取ることができる。』
問題 12 個人年金保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『保証期間付終身年金では、保証期間中に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合には、被保険者の相続人が継続して保証期間満了まで年金を受け取ることができる。』
2. 不適切です。 『保証期間のない有期年金では、年金支払開始後10年、15年など契約時に定めた期間中に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合』、残りの年金支払期間分は支払われません。
3. 適切です。 『確定年金では、年金支払開始後10年、15年など契約時に定めた期間中は、被保険者の生死にかかわらず年金を受け取ることができる。』
4. 適切です。 『変額個人年金保険では、据置期間中(保険料払込期間中)の資産運用が特別勘定で行われ、その損益はすべて契約者に帰属する。』
問題 13 総合福祉団体定期保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 不適切です。 『総合福祉団体定期保険は、従業員の死亡退職』の退職金等の準備として活用できますが、定年退職した場合の退職金等の準備としては活用できません。
2. 適切です。 『契約の締結に際しては、加入予定者の保険約款に基づく告知および被保険者になることについての同意が必要となる。』
3. 不適切です。 『企業が負担した保険料』は、全額を損金の額に算入することができます。
4. 不適切です。 『ヒューマン・ヴァリュー特約を付加することによって』、被保険者の死亡に伴い企業が新しい従業員を採用し育成する費用が保障されます。『被保険者が不慮の事故により身体に傷害を受けた場合の治療費や入院費が保障される』特約は、災害総合保障特約です。
問題 14 生命保険の税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、契約者(=保険料負担者)は個人であるものとする。
1. 適切です。 『契約者が契約日から8年経過した一時払養老保険契約を解約して受け取った解約返戻金は、一時所得として所得税の課税対象となる。』
2. 適切です。 『契約者と保険金受取人が同一人の保険契約で、被保険者の死亡により一時金で受け取った死亡保険金は、一時所得として所得税の課税対象となる。』
3. 適切です。 『被保険者本人が受け取った三大疾病保険金、介護保険金などの生前給付保険金は、非課税である。』
4. 不適切です。 『契約者の死亡により、相続人が相続により取得した生命保険契約に関する権利の価額』は、解約返戻金相当額によって評価されます。
問題 15 契約者(=保険料負担者)を法人、被保険者を役員とする生命保険契約の経理処理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとし、いずれも保険料は年払いで支払われているものとする。
1. 適切です。 『満期保険金受取人および死亡保険金受取人がいずれも法人である養老保険の保険料は、その全額を資産に計上する。』
2. 不適切です。 『死亡保険金受取人が法人である長期平準定期保険について、保険期間の前半6割相当期間においては、保険料』の2分の1を資産に計上し、残り2分の1を損金に算入します。
3. 適切です。 『法人が受け取った医療保険(10年更新)の入院給付金は、その全額を雑収入として計上する。』
4. 適切です。 『法人が終身保険の解約返戻金を受け取った場合は、解約返戻金とそれまでに資産計上していた保険料積立金との差額を雑収入または雑損失として計上する。』
問題 16 火災保険および地震保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。な お、特約は考慮しないものとする。
1. 適切です。 『火災保険では、突風により住宅の窓ガラスや屋根が破損した場合、補償の対象となる。』
2. 適切です。 『専用住宅を対象とする火災保険の保険料を決定する要素の一つである建物の構造級別には、「M構造」「T構造」「H構造」の3種類の区分がある。』
3. 適切です。 『地震保険では、地震による津波によって建物が破損し、一定の損害を被った場合、補償の対象となる。』
4. 不適切です。 『地震保険には、「建築年割引」「耐震等級割引」「免震建築物割引」「耐震診断割引」の4種類の保険料割引制度があり、重複して適用を受けること』ができません。
問題 17 傷害保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約は考慮しないものとする。
1. 不適切です。 『家族傷害保険の被保険者は、被保険者本人、配偶者、被保険者本人または配偶者と生計を共にする同居の親族』のほかに、生計を一つにする別居の未婚の子も対象になります。
2. 適切です。 『交通事故傷害保険は、道路通行中または交通乗用具に搭乗中の交通事故および交通乗用具の火災によるケガを補償の対象としており、エスカレーターも交通乗用具に含まれる。』
3. 適切です。 『普通傷害保険は、日本国外における就業中の事故によるケガも補償の対象となる。』
4. 適切です。 『国内旅行傷害保険は、旅行中の食事を原因とする細菌性食中毒も補償の対象となる。』
問題 18 第三分野の保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 不適切です。 『所得補償保険は、ケガにより就業不能になった場合に被保険者が喪失する収入を補償する保険であり、病気により就業不能になった場合』にも保険金は支払われます。
2. 適切です。 『特定(三大)疾病保障保険では、ガン、急性心筋梗塞、脳卒中により所定の状態となり、特定疾病保険金を受け取った場合、当該保険契約は消滅する。』
3. 不適切です。 『ガン保険の入院給付金』は、通常、支払限度日数はありません。
4. 不適切です。 『医療保険では、退院後に入院給付金を受け取り、その退院日の翌日から180日を超えた後に前回と同一の疾病により再入院した場合』、別の入院とされ前回の入院日数とは合算されません。180日以内の場合、『入院給付金支払日数は前回の入院日数と合算され、1入院当たりの給付日数制限の適用を』受けます。
問題 19 損害保険を活用した家庭のリスク管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『自動車同士の事故だけでなく、電柱や橋と接触した場合の所有する自動車の修理費に備えて、自動車保険の車両保険を一般条件にして契約した。』
2. 適切です。 『高校生の息子が自転車で通学中に歩行者にケガをさせて治療費の負担が必要となる場合に備えて、自宅の火災保険契約時に個人賠償責任(補償)特約を付帯した。』
3. 不適切です。 『国内旅行中に友人から借りたビデオカメラを誤って壊して修理費の負担が必要となる場合に備えて、国内旅行傷害保険契約時に個人賠償責任(補償)特約』では対応できません。借りた物に対しては、免責事由で、保険金は支払われません。
4. 適切です。 『草野球の練習中のケガによる入院や通院の治療費に備えて、普通傷害保険を契約した。』
問題 20 損害保険を活用した事業活動のリスク管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『製造業を営む企業が、労働者災害補償保険(政府労災保険)の上乗せ補償を目的として、労働災害総合保険を契約した。』
2. 適切です。 『食品製造販売業を営む企業が、販売した食品に起因して食中毒が発生したことにより損害賠償責任を負う場合に備えて、生産物賠償責任保険(PL保険)を契約した。』
3. 適切です。 『飲食店を営む企業が、火災・爆発等の災害による営業の休止または阻害による利益の減少等に備えて、店舗休業保険を契約した。』
4. 不適切です。 『スーパーマーケットを営む企業が、店舗内に収容されている調理用の機械設備の火災事故による損害に備えて、機械保険』では対応できません。火災の場合は、保険金は支払われません。