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2017年1月22日に実施されました2級FP技能士試験の学科試験問題の解答速報からポイントとなる事項を学習します。ここから、さらに詳細な内容であったり、関連する事項などについて、学習のきっかけとなればと考えます。
なお、試験問題の全文と模範解答は、 一般社団法人 金融財政事情研究会 の http://www.kinzai.or.jp/
また、試験問題と解答については,特に指示がない限り、2016年10月1日現在施行の法令等に基づいています。
問題1~問題10(ライフプランニングと資金計画)について、模範解答と照合の上、公開しています。
問題 1 ファイナンシャル・プランナーの顧客に対する行為に関する次の記述のうち、関連法規に照らし、最も適切なものはどれか。
1. 適切です。『税理士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、給与所得者である顧客に対し、確定申告をする必要がある場合の要件について一般的な説明を行った。』
2. 不適切です。 『社会保険労務士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、顧客から老齢基礎年金の繰上げ請求の相談を受け、有償で老齢基礎年金の繰上げ請求書等を作成し、請求手続きを代行』する行為は適切ではありません。
3. 不適切です。 『生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、子どもが生まれたばかりの顧客から相談を受け、生命保険の死亡保障の重要性を説明し、保険募集』する行為は適切ではありません。
4. 不適切です。 『宅地建物取引業者ではないファイナンシャル・プランナーが、土地の売却を検討している顧客から相談を受け、顧客の代理人となって業として当該土地の売買契約を締結』する行為は適切ではありません。
問題 2 会社員Aさんの平成28年分の収入等は下記<資料>のとおりである。ライフプランの基本となるキャッシュフロー表の作成に当たり、下記<資料>に基づき算出される可処分所得として、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
<資料>
- <資料>
- [収入金額]
- 給与収入:750万円
- [税金、所得控除の控除額]
- 所得税・住民税:65万円
- 雑損控除 :50万円
- 社会保険料控除:80万円
- 医療費控除 :10万円
1. 不適切です。 『545万円』
2. 不適切です。 『555万円』
3. 適切です。 『605万円』
給与収入:750万円 ー 所得税・住民税:65万円 ー 社会保険料控除:80万円。
4. 不適切です。 『685万円』
問題 3 全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の保険給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『傷病手当金の額は、1日につき、原則として、支給開始日の属する月以前の継続した12ヵ月間の当該被保険者の標準報酬月額を平均した額の30分の1に相当する額の3分の2に相当する金額である。』
2. 不適切です。 『妊娠4ヵ月以上の被保険者が産科医療補償制度に加入する医療機関で出産した場合に支給される出産育児一時金の額は、1児につき』42万円です。産科医療補償制度未加入の医療機関で出産した場合、40万4,000円です。
3. 適切です。 『被保険者が業務外の事由により死亡した場合は、所定の手続きにより、当該被保険者により生計を維持されていた者であって、埋葬を行う者に対し、埋葬料として5万円が支給される。』
4. 適切です。 『被保険者が同月内に同一の医療機関等で支払った医療費の一部負担金等の額が、その者に係る自己負担限度額を超えた場合、その超えた部分の額は、所定の手続きにより、高額療養費として支給される。』
問題 4 労働者災害補償保険の給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 不適切です。 『業務上の疾病の療養により労働することができないために賃金を受けられない場合、賃金を受けない日』の第4日目から休業補償給付が支給されます。
2. 適切です。 『労災指定病院で療養補償給付として受ける療養の給付については、労働者の一部負担金はない。』
3. 適切です。 『業務上の傷病が治癒し、身体に一定の障害が残った場合、その障害の程度が労働者災害補償保険法に規定する障害等級に該当するときは、障害補償給付が支給される。』
4. 適切です。 『業務上の傷病により死亡した場合は、葬祭を行う者に葬祭料が支給される。』
問題 5 国民年金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 不適切です。 『第1号被保険者は、日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の自営業者、農林漁業者、学生、無職の者など』で、国籍は問いません。
2. 適切です。 『日本国籍を有するが日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満の者は、第2号被保険者および第3号被保険者のいずれにも該当しない場合、原則として、国民年金の任意加入被保険者となることができる。』
3. 適切です。 『第1号被保険者で障害基礎年金を受給している者や生活保護法による生活扶助を受けている者は、国民年金保険料の法定免除の対象となる。』
4. 適切です。 『国民年金保険料の申請免除には、全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除があり、それぞれに適用の対象となる所得の基準が設けられている。』
問題 6 遺族厚生年金に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- ・ 遺族厚生年金の額(中高齢寡婦加算額および経過的寡婦加算額を除く)は、原則として、死亡した者の厚生年金保険の被保険者記録を基礎として計算した老齢厚生年金の報酬比例部分の額の( ア )相当額である。
- ・ 厚生年金保険の被保険者である夫が死亡し、子のない30歳未満の妻が遺族厚生年金の受給権を取得した場合、その遺族厚生年金の支給期間は、最長で( イ )である。
- ・ 厚生年金保険の被保険者である夫が死亡し、子のない( ウ )以上65歳未満の妻が遺族厚生年金の受給権を取得した場合、その遺族厚生年金には、中高齢寡婦加算額が加算される。
1. 不適切です。 『(ア)4分の3 (イ)10年 (ウ)35歳』
2. 不適切です。 『(ア)3分の2 (イ)5年 (ウ)35歳』
3. 不適切です。 『(ア)3分の2 (イ)10年 (ウ)40歳』
4. 適切です。 『(ア)4分の3 (イ)5年 (ウ)40歳』
問題 7 公的年金の併給調整等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 適切です。 『障害基礎年金の受給権者が65歳以降に老齢厚生年金の受給権を取得した場合、障害基礎年金と老齢厚生年金は併給される。』
2. 不適切です。 『遺族厚生年金の受給権者が65歳以降に老齢基礎年金の受給権を取得した場合』、老齢厚生年金の額より遺族厚生年金の額が多い場合にその差額が遺族厚生年金として支給されます。
3. 不適切です。 『遺族厚生年金の受給権者が雇用保険の基本手当の支給を受けている間、遺族厚生年金は支給停止』となりません。
4. 不適切です。 『同一の事由により障害厚生年金と労働者災害補償保険の障害補償年金が支給される場合』、障害厚生年金は全額支給され、障害補償年金が所定の調整率により減額されて支給されます。
問題 8 確定拠出年金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『個人型年金の第1号加入者が、国民年金の付加保険料を納付している場合、その者の個人型年金の掛金は、月額68,000円から当該保険料の額を控除した額の範囲内(千円単位)となる。』
2. 適切です。 『企業の従業員である個人型年金加入者(第2号加入者)は、原則として、その者に支払われる給与からの天引きにより事業主経由で掛金を納付することができる。』
3. 不適切です。 『企業型年金加入者掛金(マッチング拠出による加入者が拠出する掛金)』は、その全額が『所得税における小規模企業共済等掛金控除の対象となる。』
4. 適切です。 『一時金で受け取る老齢給付金は、退職所得として所得税の課税対象となる。』
問題 9 中小企業退職金共済制度(以下「中退共」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『事業主と生計を一にする同居の親族は、使用従属関係等が認められることにより、従業員として中退共に加入することができる。』
2. 不適切です。 『中退共の掛金』は、全額事業主が納付します。
3. 適切です。 『中退共の加入企業の被共済者(従業員)が退職し、他の中退共の加入企業に雇用されて再び被共済者となった場合、所定の要件のもとに、前の企業での掛金納付月数を通算することができる。』
4. 適切です。 『中退共の加入企業が中小企業者でなくなった場合は、中退共の解約手当金相当額を、所定の要件のもとに、確定給付企業年金制度や確定拠出年金制度(企業型年金)に移換することができる。』
問題 10 下記<A社の貸借対照表の抜粋>に基づき算出されるA社の安全性に関する財務比率に関する次の記 述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
<A社の貸借対照表の抜粋> (単位:百万円)
項目 金額 項目 金額 (資産の部) (負債の部) 流動資産 300 流動負債 200 現金及び預金 80 買掛金 100 売掛金 120 短期借入金 70 製品及び商品 100 未払法人税等 30 -以下省略- ~ -以下省略- ~ 資産合計 1,000 負債・純資産合計 1,000
1. 不適切です。 『当座比率は、「
売掛金120 | × | 100 | = | 120% |
買掛金 100 |
当座 比率 (%) | = | 流動資産 300 | + | 現金及び預金 80 | + | 売掛金 120 | × | 100 |
流動負債 200 |
2. 不適切です。 『当座比率は、「
現金及び預金 80 | × | 100 | = | 40% |
流動負債 200 |
3. 不適切です。 『流動比率は、「
製品及び商品 100 | × | 100 | = | 100% |
買掛金 100 |
流動比率 (%) | = | 流動資産 300 | × | 100 |
流動負債 200 |
4. 適切です。 『流動比率は、「
流動資産 300 | × | 100 | = | 150% |
流動負債 200 |