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2016年9月11日に実施されました2級FP技能士試験の学科試験問題の解答速報からポイントとなる事項を学習します。ここから、さらに詳細な内容であったり、関連する事項などについて、学習のきっかけとなればと考えます。
なお、試験問題の全文と模範解答は、 一般社団法人 金融財政事情研究会 の http://www.kinzai.or.jp/
また、試験問題と解答については,特に指示がない限り、2016年4月1日現在施行の法令等に基づいています。
問題41~問題50(不動産)について、模範解答と照合の上、公開しています。
問題 41 不動産の登記に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『不動産の所有権の取得は、登記をしなければ、第三者に対抗することができない。』
2. 不適切です。 『所有権移転の仮登記がされた不動産に対しては、抵当権設定登記をすること』ができます。
3. 適切です。 『抵当権設定登記の登記記録は、権利部乙区に記録され、登記事項として債権額や抵当権者の氏名または名称などが記録される。』
4. 適切です。 『権利に関する登記の抹消は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる。』
問題 42 宅地建物取引業法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 不適切です。 『アパートを所有する者が、そのアパートの賃貸を自ら業として行う場合には、宅地建物取引業の免許が必要』とはなりません。
2. 適切です。 『宅地建物取引士が宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明をするときは、説明の相手方に対し、宅地建物取引士証を提示しなければならない。』
3. 適切です。 『宅地建物取引業者が自ら売主となり、宅地建物取引業者でない買主と宅地の売買契約を締結する場合、売買代金の2割を超える手付を受領してはならない。』
4. 適切です。 『宅地建物取引業者が宅地の売買の媒介に関して受け取る報酬の額は、国土交通大臣の定める額を超えてはならない。』
問題 43 不動産の売買契約において、売主から買主が不動産の引渡しを受けた後、隠れた瑕疵があることが発見された場合における民法に基づく瑕疵担保責任に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、売主および買主は、宅地建物取引業者ではないものとする。
1. 不適切です。 『売買契約に瑕疵担保責任に関する特約がない場合、買主が瑕疵担保責任に基づく権利を行使するためには、買主は、瑕疵が売主の責めに帰すべき事由により生じたものであることを立証しなければならない。』ということはありません。売主の帰責事由を立証しなくても、瑕疵担保責任に基づく権利を行使できます。
2. 不適切です。 『売買契約に瑕疵担保責任に関する特約がない場合、買主は、瑕疵がある事実を知った時から』1年以内であれば、『瑕疵担保責任に基づく権利を行使することができる。』
3. 適切です。 『売買契約に売主が瑕疵担保責任を負わない旨の特約があったとしても、売主が知りながら買主に告げなかった瑕疵については、瑕疵担保責任を負わなければならない。』
4. 不適切です。 『売買契約締結が宅地建物取引業者の媒介によるものであり、売主に対して瑕疵担保責任に基づく権利を行使できるとき、買主は、その宅地建物取引業者に対しても当該権利を行使すること』はできません。
問題 44 借地借家法の建物の賃貸借に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、借地借家法における定期建物賃貸借契約を定期借家契約、それ以外を普通借家契約という。
1. 不適切です。 『普通借家契約では、賃貸人と賃借人の合意により、賃貸借期間を1年未満とした場合でも、賃貸借期間は』期間の定めのない契約とみなされます。
2. 不適切です。 『賃貸借期間の定めのない普通借家契約では、賃借人が解約の申入れをした場合、当該契約は解約の申入れの日から』3ヵ月『を経過することによって終了する。』
3. 不適切です。 『定期借家契約では、賃借人に造作買取請求権を放棄させる旨の特約』は有効です。
4. 適切です。 『定期借家契約では、床面積が200m2未満である居住用建物の賃借人が、転勤によりその建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となった場合、賃借人は、当該契約の解約の申入れをすることができる。』
問題 45 建築基準法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『地方公共団体は、建築物の用途または規模の特殊性により必要があると認めるときは、条例によって、建築物の敷地と道路との関係についての制限を付加することができる。』
2. 適切です。 『建築物が防火地域と準防火地域にわたる場合、原則として、その全部について、防火地域の規制が適用される。』
3. 不適切です。 『建ぺい率』80%『の近隣商業地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物については、建ぺい率に関する制限の規定は適用されない。』
4. 適切です。 『前面道路の幅員が12m未満である第一種低層住居専用地域内の建築物の容積率は、「都市計画で定められた容積率」と「当該道路幅員に10分の4を乗じて得た数値」のいずれか低い方の数値以下でなければならない。』
問題 46 農地法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『市街化区域内の農地を農地として売買する場合には、原則として、農業委員会の許可が必要である。』
2. 適切です。 『市街化区域内の農地を宅地に転用する場合には、あらかじめ農業委員会へ届け出れば、都道府県知事等の許可は不要である。』
3. 不適切です。 『市街化区域内の農地を宅地への転用目的で売買する場合には、あらかじめ農業委員会に届け出』れば、都道府県知事等の許可は不要です。
4. 適切です。 『市街化区域内の農地に耕作のための賃借権を設定する場合には、原則として、農業委員会の許可が必要である。』
問題 47 建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 不適切です。 『敷地利用権は、専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利であり、当該権利は所有権・地上権・賃借権など(所有権その他の権利)です。
2. 不適切です。 『専有部分の占有者は、』建物又はその敷地若しくは附属施設の使用方法につき、『区分所有者が規約または集会の決議に基づいて負う』義務と同一の義務を負います。
3. 適切です。 『管理者は、少なくとも毎年1回、集会を招集しなければならない。』
4. 不適切です。 『区分所有建物の建替えには、区分所有者および
問題 48 個人が土地建物等を譲渡した場合の譲渡所得に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 不適切です。 『譲渡所得の金額の計算上、取得費が不明または実際の取得費が譲渡収入金額の』5%相当額『を下回る場合には、譲渡収入金額の』5%相当額『を取得費とすることができる。』
2. 適切です。 『譲渡所得の金額の計算上、貸家を譲渡するために借家人に支払った立退料は、譲渡費用に含まれる。』
3. 不適切です。 『土地建物等の譲渡に係る所得については、その土地建物等を譲渡した』年の1月1日現在『における所有期間が取得の日から5年以下の場合には短期譲渡所得に区分され、5年を超える場合には長期譲渡所得に区分される。』
4. 不適切です。 『土地建物等の譲渡に係る所得が長期譲渡所得に区分される場合、課税長期譲渡所得金額に対し、所得税(復興特別所得税を含む)』15.315%、『住民税5%の税率で課税される。』
問題 49 個人が居住用財産を譲渡した場合の譲渡所得に係る各種特例に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載されたもの以外の要件はすべて満たしているものとする。
1. 適切です。 『「特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例」の適用を受けるためには、譲渡資産の譲渡対価の額が1億円以下でなければならない。』
2. 適切です。 『「居住用財産の譲渡所得の特別控除」(居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除)は、配偶者に対して譲渡した場合には適用されない。』
3. 不適切です。 『「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例」(軽減税率の特例)による軽減税率は、課税長期譲渡所得金額のうち』6,000万円以下『の部分の金額について適用される。』
4. 適切です。 『「相続財産に係る譲渡所得の課税の特例」(相続税の取得費加算の特例)の適用を受けるためには、相続または遺贈により取得した財産を、当該相続の開始があった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過するまでに譲渡しなければならない。』
問題 50 不動産の有効活用手法の一つである等価交換方式の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『等価交換方式では、土地所有者は、建物の建設資金を負担することなく、出資割合に応じて、建設された建物の一部を取得することができる。』
2. 適切です。 『等価交換方式では、所有権を有する土地だけでなく、借地権や底地であっても、等価交換の対象となる。』
3. 不適切です。 『等価交換方式によって土地を譲渡した土地所有者は、「特定の事業用資産の買換えの場合の譲渡所得の課税の特例」の適用を受けることにより、当該譲渡所得に対して』20%について譲渡税が課税され、80%について課税が繰り延べされます。
4. 適切です。 『等価交換方式では、建物建設事業に必要な業務をデベロッパーに任せることができるため、土地所有者にかかる当該業務負担が軽減される。』