ファイナンス、情報通信技術のスキル・アグリゲーション・サイト
2015年9月13日に実施されました2級FP技能士試験の学科試験問題の解答からポイントとなる事項を学習します。ここから、さらに詳細な内容であったり、関連する事項などについて、学習のきっかけとなればと考えます。
なお、試験問題の全文と模範解答は、 一般社団法人 金融財政事情研究会 の http://www.kinzai.or.jp/
また、試験問題と解答については,特に指示がない限り、2015年4月1日現在施行の法令等に基づいています。
問題1~問題10(ライフプランニングと資金計画)について、模範解答と照合の上、公開しています。
問題 1 ファイナンシャル・プランナーの顧客に対する行為に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、ライフプランの相談に来た顧客に対し、ライフイベントに応じた生命保険の活用例を説明した。』 ただし、このファイナンシャル・プランナーは、保険契約の募集・勧誘を行うことができません。
2. 不適切です。 『金融商品取引業の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、資産運用の相談に来た顧客に対し、株式の個別銘柄を推奨し、その投資の助言』を行うことはできません。
3. 適切です。 『税理士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、所得税の確定申告書を自ら手書きで作成している顧客に対して、国税庁のホームページを紹介し、インターネットによる電子申告を勧めた。』 ただし、このファイナンシャル・プランナーは、有償・無償を問わず、税務代理行為、税務書類作成、税務相談を行うことができません。
4. 適切です。 『社会保険労務士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、老齢基礎年金に関する相談に来た顧客に対し、老齢基礎年金の受給資格や請求方法について一般的な説明を行った。』 ただし、このファイナンシャル・プランナーは、提出書類の作成、請求手続きの代行ができません。
問題 2 全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 適切です。 『健康保険の被保険者の一般保険料率は、都道府県ごとに設定されている。』
2. 不適切です。 『健康保険の被保険者が退職後に任意継続被保険者となった場合、保険料について』は、任意継続被保険者が全額負担しなければなりません。
3. 不適切です。 『高額療養費の支給の対象には、保険医療機関の窓口で支払った入院時の食事代や差額ベッド代』は含まれません。
4. 不適切です。 『医療費の一部負担金(自己負担額)の割合』は、被保険者の年齢などにより異なっています。
問題 3 介護保険法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 適切です。 『要介護認定を受けた被保険者の居宅サービス計画(ケアプラン)は、一般に介護支援専門員(ケアマネージャー)に作成を依頼するが、被保険者本人が作成することもできる。』
2. 不適切です。 『要介護認定を受けた被保険者が居宅で生活するために必要な段差解消の住宅改修を行った場合』の居宅介護住宅改修費の支給額は、改修費用の9割です。ただし、支給限度基準額が20万円 となりますので、支給額の上限はその9割の18万円となります。
3. 不適切です。 『介護老人保健施設』は、リハビリテーションを中心とした医療サービスを提供する施設です。要介護者のみが利用できます。
4. 不適切です。 『介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)』は、入浴や食事などの日常生活上の支援や療養上の世話などを提供する施設です。
問題 4 雇用保険の雇用継続給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 不適切です。 『高年齢雇用継続基本給付金は、原則として、60歳以上65歳未満の雇用保険の一般被保険者に対して支給対象月に支払われた賃金の額が、当該被保険者の60歳到達時の賃金月額』の75%未満であるときに支給されます。
2. 不適切です。 『高年齢再就職給付金』は、 雇用保険の被保険者であった期間が5年以上あり、雇用保険の基本手当の支給日数の残りが100日以上ある60歳以上65歳未満の人が、再就職して雇用保険の一般被保険者となったときに、60歳以降の賃金が60歳時点に比べて、75%未満に低下した状態で働き続ける場合に支給されます。
3. 適切です。 『育児休業給付金を受給するためには、原則として、一般被保険者が育児休業を開始した日前2年間に、みなし被保険者期間が通算して12ヵ月以上なければならない。』
4. 不適切です。 『介護休業給付金の支給において介護の対象となる家族』とは、雇用保険の一般被保険者の配偶者、父母および子、配偶者の父母です。さらに、一般被保険者が同居しかつ扶養している、一般被保険者の祖父母、兄弟姉妹、孫です。
問題 5 公的年金制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『基礎年金番号は、国民年金、厚生年金保険および共済年金(共済組合の長期給付)のすべての公的年金制度で共通して使用される番号で、公的年金の被保険者等や受給者1人につき1つの番号が割り当てられる。』
2. 適切です。 『マクロ経済スライドは、被保険者数の減少と平均余命の伸びを毎年度の年金額の改定に反映させることにより、年金の給付水準を調整する仕組みである。』
3. 適切です。 『国民年金の保険料は、所定の手続きにより2年度分をまとめて納付することができる。』
4. 不適切です。 公的年金は、年金額が12万円以上のときは年6回(偶数月に前月及び前々月分 )の支給です。なお、年金が12万円未満のときは年1回の支給です。年金は支払月の15日に支払われます。
問題 6 国民年金の老齢給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 不適切です。 『平成21年3月以前の国民年金の保険料全額免除期間は、その期間に係る保険料の追納がない場合』、その2分の1に相当する月数が老齢基礎年金の年金額に反映されます。
2. 適切です。 『国民年金の学生納付特例期間は、その期間に係る保険料の追納がない場合、老齢基礎年金の受給資格期間には算入されるが、老齢基礎年金の年金額には反映されない。』
3. 不適切です。 老齢基礎年金の繰下げ支給の申出をした場合の年金額の増額率は、1ヶ月あたり0.7%です。『65歳到達時に老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている者が、68歳到達日に老齢基礎年金の繰下げ支給の申出をした場合の年金額の増額率』は、25.2%です。
4. 不適切です。 『付加年金の額』は、付加保険料400円の保険料納付済期間の月数に200円を乗じて算出されます。
問題 7 公的年金の併給調整に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『遺族厚生年金を受給している者が、65歳以降に老齢基礎年金の受給権を取得した場合、遺族厚生年金と老齢基礎年金は併給される。』
2. 適切です。 『障害基礎年金を受給している者が、65歳以降に老齢厚生年金の受給権を取得した場合、障害基礎年金と老齢厚生年金は併給される。』
3. 適切です。 『障害基礎年金を受給している者が、65歳以降に遺族厚生年金の受給権を取得した場合、障害基礎年金と遺族厚生年金は併給される。』
4. 不適切です。 『障害厚生年金を受給している者が、65歳以降に老齢基礎年金の受給権を取得した場合、障害厚生年金と老齢基礎年金は併給』されません。
問題 8 国民年金基金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『国民年金基金の加入員は、所定の事由に該当した場合を除き脱退することはできない。』
2. 適切です。 『国民年金基金の加入員が支払う掛金は、社会保険料控除として所得控除の対象となる。』
3. 不適切です。 『国民年金基金の加入員は、確定拠出年金の個人型年金』に、所定の金額の範囲内で併せて加入することができます。
4. 適切です。 『国民年金基金の加入員は、国民年金の付加保険料を納めることができない。』
問題 9 下記<A社の貸借対照表>に基づき算出されるA社の財務比率に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
※『<A社の貸借対照表>』は試験問題をご覧ください。
1.適切です。
当座比率 (%) | = | 当座資産 | × | 100 |
流動負債 |
2.適切です。
流動比率 (%) | = | 流動資産 | × | 100 |
流動負債 |
3.不適切です。
固定比率 (%) | = | 固定資産 | × | 100 |
株主資本 (自己資本) |
4.適切です。
自己資本比率 (%) | = | 株主資本 (自己資本) | × | 100 |
総資本 |
問題 10 クレジットカードに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 不適切です。 『クレジットカード』は、クレジットカード会社からクレジットカード会員に貸与されているため、会員が第三者に貸与することはできません。
2. 適切です。 『リボルビング払方式(元利定額方式)は、一般に、毎月の支払金額が一定となるが、所定の計算方式で算出される利息額が毎月の支払金額に含まれている。』
3. 適切です。 『クレジットカードの裏面の署名欄に署名(サイン)がない場合、カードの盗難や紛失等によって不正使用されたときには、その損害額が補償されないことがある。』
4. 適切です。 『クレジットカード会員は、所定の手続きにより、カード会社が加盟する信用情報機関によって登録されている自己の信用情報を確認することができる。』