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2級FP技能士試験の学科試験解答速報 2016年5月22日実施 問題31~問題40(タックスプランニング)

2016年5月22日に実施されました2級FP技能士試験の学科試験問題の解答速報からポイントとなる事項を学習します。ここから、さらに詳細な内容であったり、関連する事項などについて、学習のきっかけとなればと考えます。

なお、試験問題の全文と模範解答は、 一般社団法人 金融財政事情研究会 http://www.kinzai.or.jp/ginou/fp/list/fp/test http://www.kinzai.or.jp/ginou/fp/list/fp/answer 日本FP協会 http://www.jafp.or.jp/exam/mohan/ をご覧ください。

また、試験問題と解答については,特に指示がない限り、2015年10月1日現在施行の法令等に基づいています。

問題31~問題40(タックスプランニング)について、模範解答と照合の上、公開しています。

問題 31 所得税の仕組みに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 適切です。 『所得税は、原則として、個人が1月1日から12月31日までの暦年単位で得た所得に対して課される。』

2. 不適切です。 『所得税』は、申告納税方式が採用され、納税者が所得を申告して納付すべき税額を確定させます。

3. 適切です。 『所得税の課税総所得金額に対する税率は、課税総所得金額が大きくなるにつれて税率が高くなる超過累進税率を採用している。』

4. 適切です。 『所得税では、課税対象となる所得を10種類に区分し、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。』

問題 32 所得税における各種所得に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1. 不適切です。 『友人への貸付金より受けた利息に係る所得』は、雑所得に該当します。

2. 適切です。 『個人事業主が事業資金で購入した株式の配当金に係る所得は、配当所得に該当する。』

3. 不適切です。 『賃貸していた土地および建物を売却したことによる所得』は、譲渡所得に該当します。

4. 不適切です。 『その賃貸が事業的規模で行われているアパート経営の賃貸収入に係る所得』は、不動産所得に該当します。

問題 33 Aさんの平成27年分の所得の金額が下記のとおりであった場合の所得税における総所得金額として、最も適切なものはどれか。なお、▲が付された所得の金額は、その所得に損失が発生していることを意味するものとする。

※Aさんの平成27年分の所得の金額は試験問題をご覧ください。

不動産所得の金額 ▲120万円のうち、不動産所得を生ずべき土地の取得に要した負債の利子の額20万円は、損益通算できません。

譲渡所得の金額 ▲50万円(ゴルフ会員権を譲渡したことによるもの)は、損益通算できません。

Aさんの総所得金額=給与所得の金額450万円+不動産所得の金額 ▲100万円(土地の取得に要した負債の利子の額20万円を含まない)

3.350万円が適切です。

問題 34 所得税における医療費控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 不適切です。 『その年の12月31日までに受けた治療に係る医療費を、翌年の1月以降に現金で支払う場合、治療を受けた年の医療費控除の対象』となりません。医療費を支払った年に適用されます。

2. 適切です。 『診療を受けるために電車等の公共交通機関を利用した際に支払った通院費で通常必要なものは、医療費控除の対象となる。』

3. 適切です。 『風邪の治療のための一般的な医薬品の購入費は、医師の処方がなくても、医療費控除の対象となる。』

4. 適切です。 『人間ドックにより重大な疾病が発見され、かつ、診断に引き続きその疾病の治療をした場合の人間ドックの費用は、医療費控除の対象となる。』

問題 35 所得税における住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1. 適切です。 『住宅ローン控除の適用を受けるためには、納税者のその年分の合計所得金額が3,000万円以下でなければならない。』

2. 不適切です。 『住宅ローン控除の対象となる家屋については、床面積が50m2以上』であり、その2分の1以上に『相当する部分が専ら自己の居住の用に供されるものでなければならない。』

3. 不適切です。 『住宅ローン控除の対象となる居住用の家屋』は、建築後使用されたことのある『中古の家屋』も対象となる場合があります。その取得の日以前20年以内(耐火建築物の建物の場合には、その取得の日以前25年以内)に建築されたもの、または、一定の耐震基準に適合するもの。

4. 不適切です。 『住宅ローン控除の対象となる住宅借入金』は、10年以上の『割賦償還の方法により返済するものでなければならない。』

問題 36 次のうち、所得税の確定申告を要する者として、最も適切なものはどれか。なお、いずれも適切に源泉徴収あるいは年末調整がされていることとし、記載のない事項については考慮しないものとする。

1. 不適切です。 『給与として1ヵ所から年額1,000万円の支払いを受けた給与所得者』は、その年に支払いを受けた給与等の金額が2,000万円を越えないため確定申告を要しません。

2. 不適切です。 『退職一時金として3,000万円の支払いを受け、その支払いを受ける時までに「退職所得の受給に関する申告書」を提出している者』は、確定申告を要しません。

3. 適切です。 『同族会社である法人1ヵ所から給与として年額1,500万円の支払いを受け、かつ、その法人から不動産賃貸料として年額12万円の支払いを受けたその法人の役員』

4. 不適切です。 『老齢基礎年金および老齢厚生年金を合計で年額200万円受給し、かつ、原稿料に係る雑所得が年額10万円ある者』は、公的年金等の収入金額が400万円以下、かつ、公的年金等に係る雑所得以外の収入金額が20万円以下であるときは確定申告を要しません。

問題 37 法人税の仕組みに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1. 不適切です。 『法人税の額は、各事業年度の確定した決算に基づく当期純利益の額』をもとに申告調整(税務調整)した課税所得金額に『税率を乗じて算出される。』

2. 適切です。 『法人税の確定申告による納付は、原則として、各事業年度終了の日の翌日から2ヵ月以内にしなければならない。』

3. 不適切です。 『法人は、その本店もしくは主たる事務所の所在地』の『いずれかから法人税の納税地を任意に選択すること』ができます。『当該代表者の住所地』は、納税地に選択できません

4. 不適切です。 『期末資本金の額が1億円以下の一定の中小法人に対する法人税は、事業年度の所得の金額』が800万円以下の部分と800万円超の部分で『乗じる税率が異なる。』

問題 38 次に掲げる費用等のうち、法人税の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入されないものとして、最も適切なものはどれか。

1. 不適切です。 『法人が納付した固定資産税および都市計画税』は、損金の額に算入される公租公課です。

2. 適切です。 『法人が納付した法人住民税の本税』

3. 不適切です。 『法人が減価償却費として損金経理した金額のうち、償却限度額に達するまでの金額』は、損金の額に算入されます。

4. 不適切です。 『法人が役員に対して支給する定期同額給与の金額』は、損金の額に算入される役員給与です。

問題 39 消費税の原則的な取扱いに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢に記載されたもの以外の要件は、すべて満たしているものとする。

1. 適切です。 『消費税は、納税義務者と税金の負担者が異なる間接税である。』

2. 適切です。 『「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出している法人であっても、基準期間の課税売上高が5,000万円を超える課税期間については、簡易課税制度の適用を受けることができない。』

3. 不適切です。 『「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出した事業者は、業を廃止した場合を除き』、原則として2年間は『簡易課税制度の適用となる。』

4. 適切です。 『個人事業者の消費税の確定申告期限は、課税期間の特例の適用を受けていない場合、原則として、その課税期間の翌年3月31日である。』

問題 40 消費税の課税事業者が行う次の取引のうち、消費税の課税取引となるものはどれか。

1. 課税取引とならない。 『貸付期間が1ヵ月以上の土地の貸付け(駐車場等の施設の利用に伴う貸付けを除く)』

2. 課税取引とならない。 『国債の譲渡』

3. 課税取引とならない。 『自己の生活の用に供していた車両の譲渡』

4. 課税取引となる。 『賃料を対価とする店舗の貸付け』

2016年5月22日実施の2級FP技能士試験学科試験問題31~問題40(タックスプランニング)について公開しました。

問題1~問題10 (ライフプランニングと資金計画)

問題11~問題20 (リスク管理)

問題21~問題30 (金融資産運用)

問題31~問題40 (タックスプランニング)

問題41~問題50 (不動産)

問題51~問題60 (相続・事業承継)

ファイナンシャル・プランニング
債券利回り計算(単利)

最終利回り計算(単利) : 債券を購入時点から、最終償還日まで保有していた場合に得られる収益の利回りを単利にて計算します。

所有期間利回り計算(単利) : 債券の購入時点から、最終償還日前の売却時点までの所有期間に得られる収益の利回りを単利にて計算します。

ファイナンシャル・プランニング
6つの係数

終価係数 : 元本を一定期間一定利率で複利運用したとき、将来いくら になるかを計算するときに利用します。

現価係数 : 将来の一定期間後に目標のお金を得るために、現在いくら の元本で複利運用を開始すればよいかを計算するときに利用します。

年金終価係数 : 一定期間一定利率で毎年一定金額を複利運用で 積み立て たとき、将来いくら になるかを計算するときに利用します。

年金現価係数 : 元本を一定利率で複利運用しながら、毎年一定金額を一定期間 取り崩し ていくとき、現在いくら の元本で複利運用を開始すればよいかを計算するときに利用します。

減債基金係数 : 将来の一定期間後に目標のお金を得るために、一定利率で一定金額を複利運用で 積み立て るとき、毎年いくら ずつ積み立てればよいかを計算するときに利用します。

資本回収係数 : 元本を一定利率で複利運用しながら、毎年一定金額を一定期間 取り崩し ていくとき、毎年いくら ずつ受け取りができるかを計算するときに利用します。

積み立て&取り崩しモデルプラン

積立金額→年金額の計算 : 年金終価係数、終価係数、資本回収係数を利用して、複利運用で積み立てた資金から、将来取り崩すことのできる年金額を計算します。

年金額→積立金額の計算 : 年金現価係数、現価係数、減債基金係数を利用して、複利運用で将来の年金プランに必要な資金の積立金額を計算します。