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2017年5月28日に実施されました2級FP技能士試験の学科試験問題の解答速報からポイントとなる事項を学習します。ここから、さらに詳細な内容であったり、関連する事項などについて、学習のきっかけとなればと考えます。
なお、試験問題の全文と模範解答は、 一般社団法人 金融財政事情研究会 の http://www.kinzai.or.jp/
また、試験問題と解答については、特に指示がない限り、2016年10月1日現在施行の法令等に基づいています。
問題21~問題30(金融資産運用)について、模範解答と照合の上、公開しています。
さて、2級FP技能士試験の学科試験解答速報 2017年5月28日実施 問題21~問題30(金融資産運用)【マウスオーバー・バージョン・ベータ版】では、スマートフォンやタブレットで問題の選択肢をタップしますと、選択肢の記述内容が適切か不適切かを表示します。パソコンでは、マウスオーバーで表示します。
問題 21 国内の景気や物価の動向を示す各種指標等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『支出面からみた国内総生産(GDP)の項目のうち、民間最終消費支出が最も高い構成比を占めている。』
2. 適切です。 『国内総生産(GDP)には名目値と実質値があり、物価の動向によっては、名目値が上昇していても、実質値は下落することがある。』
3. 不適切です。 『全国企業短期経済観測調査(日銀短観)』は、業種別・規模別に分けて、企業経営者への業況や経済環境の現状・先行きについてのアンケート調査です。
4. 適切です。 『景気動向指数において、有効求人倍率(除学卒)は、景気に対してほぼ一致して動く「一致系列」に分類される。』
問題 22 株式投資信託の一般的な運用手法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『ベンチマークの動きに連動する運用成果を目指す手法は、パッシブ運用と呼ばれる。』
2. 不適切です。 『経済環境などマクロ的な視点から、国別や業種別などの配分比率を決定し、組み入れる銘柄を選定する手法は』、トップダウン・アプローチと呼ばれます。
3. 適切です。 『企業の成長性を重視し、将来の売上高や利益の成長性が市場平均よりも高いと見込まれる銘柄に投資する手法は、グロース投資と呼ばれる。』
4. 適切です。 『株価が現在の資産価値や利益水準などから割安と評価される銘柄に投資する手法は、バリュー投資と呼ばれる。』
問題 23 固定利付債券の利回り(単利・年率)の計算に関する次の記述の空欄(ア)~(エ)にあてはまる計算式として、最も不適切なものはどれか。なお、税金、手数料、経過利子等は考慮しないものとする。
- 表面利率0.1%、償還年限10年の固定利付債券が額面100円当たり100円10銭で発行された。この債券の応募者利回りは( ア )となる。また、直接利回りは( イ )となる。この債券を新規発行時に購入し、3年後に額面100円当たり100円50銭で売却した場合の所有期間利回りは( ウ )となる。一方、この債券を発行から3年後に額面100円当たり100円50銭で購入し、償還まで保有した場合の最終利回りは( エ )となる。
1. 適切です。
(ア) | 応募者利回り(%) | = | 0.1 | + | 100 | - | 100.10 | × | 100 |
10 | |||||||||
100.10 |
2. 適切です。
(イ) | 直接利回り(%) | = | 0.1 | × | 100 |
100.10 |
3. 不適切です。正しくは次のようになります。
(ウ) | 所有期間利回り(%) | = | 0.1 | + | 100.50 | - | 100.10 | × | 100 |
3 | |||||||||
100.10 |
4. 適切です。
(エ) | 最終利回り(%) | = | 0.1 | + | 100 | - | 100.50 | × | 100 |
7 | |||||||||
100.50 |
問題 24 株式の信用取引に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 不適切です。 『信用取引』は、『顧客が委託保証金の額を上回る損失を被ること』があります。
2. 不適切です。 『信用取引には、証券取引所の規則等に基づく』制度信用取引と、『顧客と証券会社の契約に基づく』一般信用取引があります。
3. 不適切です。 『信用取引における委託保証金は現金』が原則です。『債券や株式などで代用すること』もできます。
4. 適切です。 『信用取引は、保有していない銘柄であっても、「売り」から取引することができる。』
問題 25 株式の投資指標に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 適切です。 『PERは、株価が1株当たり当期純利益の何倍であるかを示す投資指標である。』
2. 適切です。 『PBRは、株価が1株当たり純資産の何倍であるかを示す投資指標である。』
3. 適切です。 『ROEは、自己資本に対する当期純利益の割合を示す投資指標である。』
4. 不適切です。 『配当性向』は、当期純利益に対する年間配当総額の割合です。配当利回りは、『株価に対する年間配当金の割合を示す投資指標である。』
問題 26 投資家Aさんの各資産のポートフォリオの構成比および期待収益率が下表のとおりであった場合、A さんの資産のポートフォリオの期待収益率として、最も適切なものはどれか。
資産 ポートフォリオの構成比 期待収益率 預金 50% 0.3% 債券 30% 1.2% 株式 20% 7.0%
2. 適切です。 『1.91%』
(0.3×50+1.2×30+7.0×20)÷100
問題 27 NISA(少額投資非課税制度)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、NISAにより投資収益が非課税となる口座をNISA口座という。
1. 不適切です。 『NISA口座内の上場株式等の譲渡損失の金額については、確定申告を行うことにより、同一のNISA口座で受け取った配当金等と損益通算することが』できません。
2. 不適切です。 『NISA口座で保有する上場株式の配当については、その受領方法』を株式数比例配分方式にすることで、『非課税の適用を受けることができる。』
3. 適切です。 『NISA口座の平成29年分の新規投資における非課税枠は120万円が上限であるが、その年の非課税枠の未使用分については、翌年以降に繰り越すことができない。』
4. 不適切です。 『NISA口座に受け入れることができる金融商品には、上場株式、不動産投資信託(J-REIT)、公募株式投資信託』などがあり、『個人向け国債、社債、公社債投資信託など』は対象外です。
問題 28 わが国における個人による金融商品取引に係るセーフティネットに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 不適切です。 『ゆうちょ銀行に預け入れた通常貯金は、預入限度額である』元本1,000万円まで『とその利息等が預金保険制度による保護の対象となる。』
2. 適切です。 『農業協同組合(JA)に預け入れた円建ての決済用貯金(無利息、要求払い、決済サービスを提供できることの3要件を満たすもの)は、その金額の多寡にかかわらず、全額が貯金保険制度(農水産業協同組合貯金保険制度)による保護の対象となる。』
3. 不適切です。 『生命保険会社が破綻した場合、生命保険契約者保護機構は』、責任準備金『の90%(高予定利率契約を除く)まで補償する。』
4. 不適切です。 『破綻した証券会社が分別管理の義務に違反し、一般顧客の顧客資産を返還することができない場合、日本投資者保護基金は、補償対象債権に係る顧客資産について一般顧客1人当たり』1,000万円を『上限として補償する。』
問題 29 金融商品の販売等に関する法律(以下「金融商品販売法」という)に関する次の記述のうち、最も不 適切なものはどれか。
1. 適切です。 『金融商品販売業者等による顧客への重要事項の説明は、原則として、当該顧客の知識、経験、財産の状況および当該金融商品の販売に係る契約を締結する目的に照らして、当該顧客に理解されるために必要な方法および程度によるものでなければならない。』
2. 適切です。 『金融商品販売業者等が顧客への重要事項の説明義務に違反した場合の損害賠償責任においては、原則として、当該顧客に対して無過失責任を負うこととされている。』
3. 適切です。 『金融商品販売業者等が顧客への重要事項の説明義務に違反した場合に、原則として、当該顧客がその違反に基づく損害の賠償を請求するときには、元本欠損額が損害額と推定される。』
4. 不適切です。 『金融商品販売法における断定的判断の提供等の禁止に関する規定は、金融商品販売業者等が特定顧客に対して行う金融商品の販売等に』適用されます。
問題 30 米国の金融・経済に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 適切です。 『米国の金融政策において、連邦公開市場委員会(FOMC)がフェデラル・ファンド(FF)レートの誘導目標を変更することなどにより金融調整が行われている。』
2. 不適切です。 『米国財務省が発表している米国債国別保有残高によれば、2016年12月現在、保有残高第1位の国は日本であり、第2位は』中国です。
3. 不適切です。 『ナスダック総合指数は』、ナスダック市場の全上場銘柄を対象に時価総額加重平均で算出する指数です。
4. 不適切です。 『S&P500種株価指数は、ニューヨーク証券取引所』(NYSE)、NASDAQ『に上場している銘柄のうち、代表的な500銘柄を対象とする』、浮動株調整後の時価総額比率で加重平均した指数です。