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認証 は、ユーザ(利用者)、プロセス(処理方法)、システム、情報の同一性に真正性があることを保証します。
JIS Q 27000:2014 では、 認証 を、「エンティティ(情報を使用する組織及び人,情報を扱う設備,ソフトウェア及び物理的媒体など)の主張する特性が正しいという保証の提供。」と、説明しています。
真正性 (authenticity)について、JIS Q 27000:2014 では、「エンティティは,それが主張するとおりのものであるという特性。」と、説明しています。
真正性 は、本人・本物であることを確実にすること、そのことを確認・検証できること、です。
ディジタル署名 (Digital Signature)は、否認防止のためのメカニズムです。データの完全性を保証する改ざん防止技術と認証技術の組み合わせです。
ディジタル署名において、署名を作成できる鍵(公開鍵暗号における秘密鍵)は送信者のみが保持しています。つまり、署名を作成できるのは送信者のみであると前提に成り立っています。
ディジタル署名は、送付されたデータが確実に送信者本人のものであることを証明する技術です。送信者が署名を作成した(データを送信した)ことを否定できなくする「否認防止」の役割を持ちます。
ディジタル署名は、平文からハッシュ暗号で生成されたメッセージダイジェストを秘密鍵により暗号化を行ったものです。文書、画像や音声データなどに対して、ディジタル署名を生成した時点での状態を明示するという役割を持ちます。このことから、伝送経路上でデータの改ざんが行われていないことを確認することができます。
(1) 鍵ペアを生成します。送信者が公開鍵と秘密鍵を生成します。送信者は受信者に公開鍵を送付します。受信者は送信者が生成した公開鍵を入手します。
(2) 署名を生成します。送信者が受信者に送付するデータをもとにハッシュ関数を使用してハッシュ値を算出します。送信者はハッシュ値を秘密鍵を使用して暗号化します。送信者は送付データと暗号化されたハッシュ値を送信します。
(3) 署名を検証します。受信者は暗号化されたハッシュ値を、送信者から入手した公開鍵を使用して復号します。受信者は受信したデータをもとにハッシュ関数を使用してハッシュ値を算出します。受信者は復号されたハッシュ値と、算出されたハッシュ値を比較して、一致すれば正しいデータと判断します。
ディジタル証明書は、証明書を信頼できる第三者機関である「認証局」から発行してもらうことで、公的な確認(証明)ができる仕組みです。
公開鍵の正当性を証明する役割を持つことから、「公開鍵証明書」とも呼ばれます。
PKI (Public Key Infrastructure、公開鍵基盤)は、利用者の身元を「信頼できる第三者(trusted third party)」が審査を行い、認証を実現する仕組みです。
ディジタル証明書、SSL/TLS や S/MIME などの公開鍵暗号方式の技術的基盤となります。
ディジタル証明書は、ITU-T 勧告の「X.509」で定義されています。
認証局 (Certification Authority:CA)は、公開鍵に対してディジタル署名を付加して、ディジタル証明書を発行します。また、CRL(証明書失効リスト)の発行や CPS(認証局運用規定)の公開を行います。
CAは、上位CAが下位CAを認証して証明書を発行する階層構造となっています。
登録局 (Registration Authority:RA)は、ディジタル証明書所有者から証明書申請を受け付け、本人性の確認を行います。また、証明書の発行や失効などの審査、証明書利用者情報の登録、鍵の一括管理などを実施します。
証明書有効性検証局 (Validation Authority:VA)は、ディジタル証明書の有効期限や失効情報の集中管理などを行います。
OCSP (Online Certificate Status Protocol)は、ディジタル証明書の有効性をオンラインで確認するプロトコルです。OCSP クライアントは、証明書を OCSP レスポンダに送り有効性を確認します。証明書の状態を Good、Revoked、Unknown で応答します。
サイトの実在証明。サイトの運営組織が実在し、ドメイン名の使用権があることを、認証局が第三者機関として証明します。
SSL/TLS 暗号化通信。Web ブラウザと Web サーバ間で暗号化通信を行います。
EV SSL 証明書 (Extended Validation SSL certificate)は、SSL 証明書のうち、身元の確認などに一定の基準を設けて、厳格な審査を経て発行されたものです。企業実在性の認証(企業などの法的実体の確認)や、ドメイン名所有権の確認、申請責任者の権限の認証(担当者の身元証明と署名などが必要で、実在する担当者が責任を追っているかを確実に追跡)などの認証プロセスにより審査します。
リモートアクセスの認証は、PPP(Point to Point Protocol)の中で実施されます。認証を要求する側を Peer(ピア)、Peer からユーザ名とパスワードを受け取り真正性を検査する側を Authenticator(認証者)と呼びます。
PAP |
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CHAP |
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EAP |
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S/Key は、MD4、MD5、DES-MAC などのハッシュ暗号を使用して、ソフトウェアによるワンタイムパスワードを提供します。
S/Key では、前準備として認証サーバに利用者がパスフレーズを入力します。認証サーバは、入力されたパスフレーズに認証サーバが生成したシードと呼ばれる文字列を付けて、初期設定回数分(例えば 100 回分)ハッシュ暗号して、認証サーバで初回に比較するワンタイムパスワードを記録します。また、次にハッシュ暗号する回数はシーケンス番号と呼ばれます。初期設定回数から1減算されています(例えば 99 )。
(1) クライアントから、認証サーバにユーザ ID を送ります。
(2) 認証サーバは、シーケンス番号とシードをクライアントへ送信します。
(3) クライアントは、認証サーバに入力したパスフレーズと送られてきたシードを、シーケンス番号の回数分ハッシュ暗号して、ワンタイムパスワードを生成します。
(4) クライアントは、ワンタイムパスワードを認証サーバへ送信します。
(5) 認証サーバは、受信したワンタイムパスワードをもう1回ハッシュ暗号して、認証サーバに記録されているワンタイムパスワードと比較します。一致すれば、認証します。また、次回の比較のために、受信したワンタイムパスワードを記録し、次回送信するシーケンス番号を1減算します。
S/Key では、認証が成功するたびにシーケンス番号が減算されるため、ワンタイムパスワードは毎回変わります。また、シーケンス番号が 0 になると、認証サーバにパスフレーズの再登録が必要になります。
RADIUS (ラディアス、Remote Authentication Dial In User Service)は、ネットワーク資源の利用認証と、利用状況の記録を実現するクライアントサーバモデルプロトコルです。
RADIUS クライアントは、端末から接続を受け付けるルータやリモートアクセスサーバになります。
試験問題の全文は、
平成24年度秋期SC試験午前Ⅱ問題 問 1
平成26年度春期SC試験午前Ⅱ問題 問 1
平成27年度秋期SC試験午前Ⅱ問題
問 2 特定の認証局が発行した CRL に関する記述のうち, 適切なものはどれか。
正解 イ
平成27年度秋期SC試験午前Ⅱ問題
問17 OAuth2.0 において, Web サービス A の利用者 C が, Web サービス B にリソース Dを所有している。利用者 C の承認の下, Webサービス A が, リソース D ヘの限定的なアクセス権限を取得するときのプロトコル OAuth2.0 の動作はどれか。
正解 ウ
平成27年度春期SC試験午前Ⅱ問題
問 1 Web のショッピングサイトを安全に利用するため, Web サイトのSSL 証明書を表示して内容を確認する。 Web サイトが, EV SSL 証明書を採用している場合, 存在するサブジェク卜フィールドの 0rganization Nameに記載されているものはどれか。
正解 ア
平成23年度特別SC試験午前Ⅱ問題 問 2
平成24年度秋期SC試験午前Ⅱ問題 問 2
平成27年度春期SC試験午前Ⅱ問題
問 2 IEEE802.1X で使われる EAP-TLS によって実現される認証はどれか。
正解 ウ
平成27年度春期SC試験午前Ⅱ問題
問 4 VA (Varidation Authority) の役割はどれか。
正解 ア
平成23年度特別SC試験午前Ⅱ問題 問 6
平成27年度春期SC試験午前Ⅱ問題
問 6 X.509 における CRL (Certificate Revocation List) についての説明のうち, 適切なものはどれか。
正解 エ
平成25年度春期SC試験午前Ⅱ問題 問 3
平成26年度秋期SC試験午前Ⅱ問題
問 1 PKI を構成する OCSP を利用する目的はどれか。
正解 ウ
平成26年度秋期SC試験午前Ⅱ問題
問 4 ディジタル証明書に関する記述のうち, 適切なものはどれか。
正解 イ
平成26年度秋期SC試験午前Ⅱ問題
問16 認証にクライアント証明書を用いるプロトコルはどれか。
正解 ウ
平成26年度秋期SC試験午前Ⅱ問題
問19 リモー卜アクセス環境において, 認証情報やアカウンティング情報をやり取りするプロ卜コルはどれか。
正解 エ
平成26年度春期SC試験午前Ⅱ問題
問 2 XML 署名において署名対象であるオブジェクトの参照を指定する表記形式はどれか。
正解 ウ
平成26年度春期共通試験午前Ⅰ問題
問12 認証局が侵入され, 攻撃者によって不正な Web サイト用のディジタル証明書が複数発行されたおそれがある。どのディジタル証明書が不正に発行されたものか分からない場合, 誤って不正に発行されたディジタル証明書を用いた Web サイトにアクセスしないために利用者側で実施すべき対策はどれか。
正解 エ
平成22年度春期SC試験午前Ⅱ問題 問 2
平成25年度秋期SC試験午前Ⅱ問題
問 2 XML ディジタル署名の特徴はどれか。
正解 ア
平成23年度秋期共通試験午前Ⅰ問題 問14
平成25年度秋期共通試験午前Ⅰ問題
問13 ディジタル署名において, 発信者がメッセージのハッシュ値からディジタル署名を生成するのに使う鍵はどれか。
正解 エ
平成22年度秋期SC試験午前Ⅱ問題 問 2
平成24年度春期SC試験午前Ⅱ問題
問 2 作成者によってディジタル署名された電子文書に, タイムスタンプ機関が夕イムスタンプを付与した。この電子文書を公開する場合のタイムスタンプの効果のうち, 適切なものはどれか。
正解 ウ
平成24年度春期SC試験午前Ⅱ問題
問 3 ディジタル証明書に関する記述のうち, 適切なものはどれか。
正解 イ
平成22年度春期SC試験午前Ⅱ問題 問 3
平成23年度秋期SC試験午前Ⅱ問題
問 3 A 社の Web サーバは, 認証局で生成した Web サーバ用のディジタル証明書を使って SSL/TLS 通信を行っている。PC が A 社の Web サーバに SSL/TLS を用いてアクセスしたときに PC が行う処理のうち, サーバのディジタル証明書を入手した後に, 認証局の公開鍵を利用して行うものはどれか。
正解 ウ
平成23年度特別SC試験午前Ⅱ問題
問 7 認証局が送信者に発行したディジタル証明書を使用して送信者又は受信者が行えることはどれか。
正解 ウ
平成22年度春期SC試験午前Ⅱ問題
問 4 S/KEY ワンタイムパスワードに関する記述のうち, 適切なものはどれか。
正解 イ
平成21年度秋期SC試験午前Ⅱ問題
問 1 チャレンジレスポンス方式として, 適切なものはどれか。
正解 エ
平成21年度秋期SC試験午前Ⅱ問題
問 2 ブラウザが Web サーパとの間で SSL で通信する際, ディジタル証明書に関する警告メッセージが表示される原因となり得るものはどれか。
正解 エ
平成21年度春期SC試験午前Ⅱ問題
問 5 ディジタル署名を利用する目的はどれか。
正解 ウ
平成21年度春期共通試験午前Ⅰ問題
問14 公開鍵暗号方式を用いて送信者が文書にディジタル署名を行う場合, 文書が間違いなく送信者のものであることを受信者が確認できるものはどれか。
正解 イ