三点見積もりは、次の3種類の値から算出するものです。
最頻値 実現可能性が最も高いスケジュールアクティビティの所要期間またはコストの見積り値(見込み値)。
楽観値 最良のシナリオで実現されるスケジュールアクティビティの所要期間またはコストの見積り値(見込み値)。
悲観値 最悪のシナリオで実現されるスケジュールアクティビティの所要期間またはコストの見積り値(見込み値)。
三点見積もりについては、PMBOK®第3版では、主に、第6章のプロジェクト・タイム・マネジメントと第11章のプロジェクト・リスク・マネジメントで取り上げられています。
一般に、次のような計算式が使われます。
三点見積り値 | = | 楽観値+4×最頻値+悲観値 |
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この計算式は、PERT(Program Evaluation Review and Technique)加重平均値を求める式にもなっています。
また、確率分布による定量的リスク分析において、ベータ分布が使われる場合も、上記の計算式となります。
ちなみに、三角分布が使われる場合の計算式は、次のようになります。
三点見積り値 | = | 楽観値+最頻値+悲観値 |
3 |
例題で確認してみます。
問題:あるアクティビティの所要期間について、楽観的見積りが2日、最頻見積りが4日、悲観的見積りが12日でした。ベータ分布に基づく三点見積りによる見積り値は何日ですか。
2+4×4+12 | = | 5(日) |
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