情報処理技術者試験テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験の午前試験問題で、必ず出題されていたのが呼量(アーラン)を求める問題です。また、平成19年度春のテクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験の午前試験問題でも出題されました。その問題をいくつかみてみようと思います。なお、試験問題の全文については、情報処理技術者試験センターの Web サイト http://www.jitec.jp/ にて公開されています。
平成19年度テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験の午前試験の問22。
問22 20台の電話機のトラフィック量を調べたところ、電話機1台当たりの呼の発生頻度(発着呼の合計)は6分に1回、平均回線保留時間は36秒であった。このときの呼量は何アーランか。
ア 2
イ 4
ウ 5
エ 10
答えは、ア。
アーランは、トラフィック量の単位で erl が使われます。1回線を1時間占有したときに1アーランとする、という説明がわかりやすいと思います。そして、ここでは、
呼量(アーラン)=1時間当たりの呼数×平均保留時間
の式から求めるものとします。
問題にあてはめてみます。
電話機1台当たり「6分に1回」から、1時間で10回。電話機は20台なので、200回。
そして、「平均回線保留時間は36秒」は、時間にすると、36秒÷3600秒=0.01時間。
よって、1時間当たり200回×0.01時間=2アーラン。
平成18年度テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験の午前試験の問36。
問36 ある企業の本店での内線通話を調査したところ、通話数が1時間当たり120回、平均通話時間が90秒であった。本店内線の呼量は何アーランか。
ア 0.03
イ 3
ウ 180
エ 10,800
答えは、イ。
120回×90秒÷3600秒=3アーラン。
平成17年度テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験の午前試験の問37。
問37 180台の電話機のトラフィックを調べたところ、電話機1台当たりの呼の発生頻度(発着呼の合計)は3分に1回、平均回線保留時間は80秒であった。このときの呼量は何アーランか。
ア 4
イ 12
ウ 45
エ 80
答えは、エ。
60分÷3分×180台×80秒÷3600秒=80アーラン。