モチベーションは、「動機づけ」と訳されるのが一般的ですが、わかりやすく「やる気」という意味にもとられます。何らかの達成に向けられた意思やそれにともなう行動と考えることもできそうです。
目的の達成のほかに、当初計画していなかったことからも達成を感じることがありえますので、モチベーションも、状況により、人により、といったようなことがいえそうです。
さて、マネジメントに関する書籍などでは、モチベーションの理論がよく紹介されます。代表的な3つの理論をちょっとみてみます。
マズローの欲求段階説
A.H.マズローは、人間の欲求を、「生理的」、「安全」、「社会的」、「尊厳」、「自己実現」、のように低次から高次への5段階に分類しました。
そして、低次の欲求が充足される事により、高次の欲求へと移行するものとしています。
マグレガーのX理論・Y理論
D.マグレガーは、人間についてX理論とY理論という2つの対立的な考え方を説明しています。
X理論は、「人間は本来怠け者で、責任を回避しようとし、放っておくと仕事をしなくなる」というような考え方です。
また、Y理論は、「人間は本来勤勉で、進んで仕事を行い、自己実現のために自ら行動し、進んで問題解決をするし、責任を取ろうとするもの」というような考え方です。
ハーズバーグの動機づけ理論・衛生理論
F.ハーズバーグは、仕事に満足をもたらす要因と不満をもたらす要因は別のものであるとする考え方を示したものです。
満足をもたらす要因は動機づけ要因と呼び、この要因が満たされると満足度が高まりやすい、としています。
また、不満をもたらす要因は衛生要因と呼び、この要因が満たされていないと不満足につながる、としています。ただ、衛生要因が満たされても満足感やモチベーションが高まるものとは限らない、ともしています。