リスクの処理技術には、リスク・ファイナンシングと、リスク・コントロールとに大きく分類されます。
そして、リスク・ファイナンシングは、保有と移転(転嫁)の大きく2つに分けられます。
保有は、リスクの経済的影響を自ら負担する手法で、移転(転嫁)は、リスクの経済的影響を他者に移転する手法です。
保有は、たとえば、入院に備えて自身で預貯金することや、借入をすることにあたります。また、移転(転嫁)は、保険によって保険会社にリスクを移転(転嫁)することがあげられます。
考えてみると、保険に入っていない場合は、暗黙のうちに保有という手法を選択していることになりそうです。また、保険契約で対象となっていない事項(リスク)についても、同じことになりそうです。
保有と移転(転嫁)のバランスは、人それぞれだと思われます。 また、どちらを考えるにしても、どの程度予防が可能かということも影響すると思います。
人は、生活環境や年齢などによっても、伴うリスクが変化することもあると、よくいわれます。そのように変化する状況と、あらためて保有と移転(転嫁)を意識して考えてみたとき、保険に対する考え方の変化、そして保険の内容の見直しがともなっていくものと思います。